ハウスキーパーに家事を任せてイタリア映画とワインで休日を Cinema Italiano
踊れトスカーナ! / Il Ciclone
1996年6月、フィレンツェ、スティア。平凡な日々を送る会計士レバンテに訪れた”台風”。偶然出会ったフラメンコ・ダンサーのカテリーナとの恋。
フィレンツェから40kmの農村に暮らすレバンテ。リベラルな父親にレバンテ(決起)と名づけられたわりには、会計士として平凡な日々を送っていた。ある日、道を間違えてフラメンコ・ダンサーたちがレバンテの家へ迷い込んだ。レバンテはその中のカテリーナに一目惚れ。そして、レズビアンの妹、セルバジャもダンサーの中の一人に恋してしまう。それぞれの恋のゆくえは?
文句なしに楽しい作品。ストーリーにひねりこそないが、暗い部分も少しもない。ひとくせもふたくせもある登場人物たちは、少々現実離れしているが、そんなことは気にせずに、彼らの言動を笑い飛ばそう。ユニークな人々のなかでも、セルバジャはダントツ。バルバラ・エンリーキが好演。
監督のピエラッチョーニは「人生の行方なんて決まっていると思っていても、いざ嵐がやってきたら、運ばれるままに身を任せるしかない」、そういう人生のターニング・ポイントを描きたかったのだと言う。レバンテに訪れた”嵐”は、彼をどこへ連れて行くのだろう?そしてレバンテ以外の周囲の人々にもこの嵐は”被害(?)”を与えてスペインへと去っていく。
セルバジャが納屋で、ワインを大きなビン(抱えるほどの大きさ)から普通のビンへと小分けしているシーンがある。農家に限らず、イタリアではこのダミジャーナと呼ばれる大きなビンから毎日の分を小分けして飲むのである。
レバンテの祖父ジーノのことばが、ひまわり畑に響く。”オーレ!” 陽気なはずのその掛け声は、どことなく寂しく聞こえた。
ロケ地 / フィレンツェ、スティア
前半部分はフィレンツェから東へ約40kmのスティアという街。
後半部分はフィレンツェ。
Hotel Cavour (背景にベッキオ宮の塔が見える) … カテリーナたちが滞在するホテル
フィレンツェ SMN駅 … レバンテがカテリーナを追いかけるシーン
Ristrante Beatrice … カテリーナたちが食事するシーン
デートコースは、アルノ川沿い、孤児養護院など
製作 / 1996 イタリア
監督 / レオナルド・ピエラッチョーニ
キャスト /
カテリーナ … ロレーナ・フォルテーザ
セルバジャ(野性) … バルバラ・エンリーキ
リーベロ(自由) … マッシモ・チェッケリーニ
オンリー・ユー / Only you
1980年代、ヴェネツィア、ローマ他、アメリカ。
幼い頃の占いで告げられた「将来の結婚相手」の名前----デイモン・ブラッドリー。電話口の男がその名前を名乗るのを聞いたフェイスは、10日後に結婚を控えているというのに少ない手がかりを元に彼に会いに行くことにする。「運命の人」を探して、ヴェネツィアから、ポジターノ(ナポリ近郊)まで旅をするロードムービー。
最初から最後まで、ドタバタとしたストーリー運びなのだが、恋する女(会ったことのない相手だろうと、フェイスは確かに恋しているのだ)の行動力に、思わず応援したくなってしまう。ローマでフェイスと偶然知り合ったピーターは、フェイスに一目惚れ。デイモン・ブラッドリーを追う彼女をなんとか振り向かせようと、策略したり、協力したり。結果は……。何も考えず、楽しんで見ることのできるラブストーリー。
イタリア各地の景色も楽しめる。
ロケ地 / ヴェネツィア、サン・ジミニャーノ、ローマ、ポジターノ
ヴェネツィア
ホテル・ダニエリ … デイモン・ブラッドリーの宿泊先
サン・ジミニャーノ … キャンティをラッパ飲み(!)する二人の向こうに塔が見える
ローマ
コロッセオ-サン・タンジェロ城-ヴェネツィア広場-真実の口
ポジターノ
Hotel le Sirenuse … フェイスたちが滞在するプールのあるホテル
Covo dei Saraceni … フェイスたちが食事するレストラン
製作 / 1994 アメリカ [英語作品]
監督 / ノーマン・ジュイソン
キャスト /
ピーター … ロバート・ダウニー・Jr
ケイト … ボニー・ハント
ジョヴァンニ … ジョアキム・デ・アルメイダ
カストラート / Farinelli - Il castrato
18世紀、イタリア、ドイツ、イギリス、スペイン。 実在したカストラート、ファリネッリの人生の明と暗。
1722年、ナポリ。ボーイ・ソプラノのような高音を自在に転がすカストラート、ファリネッリの声に聴衆は陶酔していた。作曲家ヘンデルもまた、ファリネッリの力量を認め、彼に近づき始めていた。ドレスデン、ロンドンと講演を重ねるうちに彼の人気は高まり、オペラの成功は彼の出演に左右されるようにまでなる。国王も作曲家も男も女も、みながファリネッリに近づいてくるが、それは、彼の声が目的であった。ただひとりの理解者であるはずの兄、リッカルドも。1740年、マドリッド。ファリネッリは表舞台から消え、スペイン国王に仕えていた。
その驚異的な声を武器に手に入れた名声。みなからちやほやとされるが、虚しさは否めない。ヘンデルの「カストラートとは男でも女でもない。その声だけが君の存在を正当化しているのだ」ということばに愕然としてしまう。真実だからである。華やかな舞台に立ちながらも、彼の声に群がるひとびとの思惑に翻弄されたファリネッリはけして幸福ではないだろう。舞台を眺める側の人間には窺い知れぬことなのかもしれない。
凡庸な作曲家の兄と非凡なカストラート、ファリネッリ。兄の望んだものは富と名声であり、弟の望んだものは平凡な幸せ。非凡な者と平凡な者、皮肉なものである。
カストラートとは去勢された男性のオペラ歌手。 7,8才の頃に去勢され、少年のような高音の声を保つと同時に成人男性の肺活量を持つ。18世紀はこのようなカストラートの人気が高かった。
映画では、カウンターテナーのデレク・リー・レイギンとソプラノのエヴァ・マラス・ゴドレフスカの声をコンピュータで統合し、3オクターブ半に及ぶカストラートの声を作り出している。
ロケ地 / イタリア(どの都市かは不明)、スペイン、ドイツ
製作 / 1994 イタリア・フランス・ベルギー
監督 / ジェラール・コルビオ
キャスト /
リッカルド(兄) … エンリコ・ロー・ヴェルソ
ヘンデル … ジェローン・クラッベ
マエストロ・ポルポラ … オメロ・アントヌッティ
原作 / アンドレ・コルビオ 『カストラート』 新潮 文庫 斎藤敦子【訳】
水槽の掃除は自分でしていますが時々ナマズがはねるので、床が水浸しになりキーパーさんが嫌がります。夜部屋を暗くしてナマズを見ていると酔っているのか友達のような気がしてきます。映画の友料理はシーザー炒めサラダ、鮭塩つけ麺、牛すじスーラー炒めです。ハウスキーパーブログ